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整形外科のリハビリテーションとは?対象となる症状や治療内容を解説

2026.09.15

リハビリテーション科

整形外科のリハビリテーションとは?|痛みや動かしにくさの改善を目指す

「腰や膝が痛くて動きにくい」「けがをしてから以前のように身体を動かせない」など、身体の痛みや動かしにくさに対して行われる治療の一つがリハビリテーションです。

整形外科のリハビリテーションでは、単に痛みを和らげるだけではなく、関節の動きや筋力、身体の使い方などを確認しながら、日常生活に必要な身体機能の維持・改善を目指します。

たとえば、腰痛や肩・膝の痛みがあると、痛みを避けるために身体を動かす機会が減り、筋力が低下したり、関節が動かしにくくなったりすることがあります。

そのため、症状や身体の状態に合わせて、

・関節を動かせる範囲を広げる
・低下した筋力の改善を目指す
・身体に負担がかかりにくい動作を身につける
・歩く、立つなどの基本的な動作を改善する
・仕事やスポーツへの復帰を目指す

といった目的でリハビリテーションを行います。

また、リハビリというと「けがや手術をした後に行うもの」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際には腰痛や肩こり、膝の痛み、四十肩・五十肩、変形性膝関節症、椎間板ヘルニアなど、さまざまな症状・疾患に対して行われます。

大切なのは、自己流で無理に身体を動かすのではなく、現在の症状や身体の状態を確認したうえで適切に進めることです。

本記事では、整形外科のリハビリテーションではどのようなことを行うのか、対象となる症状や治療内容、理学療法士の役割、通院期間などについてわかりやすく解説します。

どんな人がリハビリの対象?|主な症状・疾患

整形外科のリハビリテーションは、けがや手術後の方だけが対象ではありません。

腰や首、肩、膝などの痛みが続いている方や、関節が動かしにくい方、筋力の低下によって日常生活に支障を感じている方など、幅広い症状に対して行われます。

■リハビリの対象となる主な症状

たとえば、次のような症状がある場合にリハビリテーションが検討されます。

・腰や首が痛い、動かしにくい
・肩が痛く、腕を上げにくい
・膝が痛く、歩く・階段の上り下りがつらい
・関節の動く範囲が狭くなっている
・けがや手術後に筋力が低下している
・痛みのため仕事やスポーツに支障がある

対象となる疾患もさまざまで、変形性膝関節症や四十肩・五十肩、椎間板ヘルニアなどのほか、骨折や捻挫などのけが、手術後の機能回復を目的として行われることもあります。

また、同じ病気であっても、「痛みを軽減したい」「歩きやすくなりたい」「仕事に復帰したい」など、患者さんによって困っていることや目標は異なります。

そのため整形外科では、病名だけでリハビリ内容を決めるのではなく、症状や身体機能、日常生活で困っている動作などを確認しながら、その方に必要なリハビリテーションを検討していきます。

リハビリテーションの目的|痛みを取るだけではない

整形外科のリハビリテーションは、「痛いところをほぐしてもらう」「電気を当てる」といった治療だけではありません。

痛みを和らげることはもちろんですが、身体を動かす機能を取り戻し、日常生活を送りやすくすることも大きな目的です。

痛みが続くと、その部分をかばうような動きが増えたり、身体を動かす機会そのものが減ったりすることがあります。その結果、関節が硬くなる、筋力が低下する、身体のバランスが崩れるなど、別の問題につながることもあります。

そこでリハビリテーションでは、現在の身体の状態を確認しながら、

・痛みや動かしにくさの軽減
・関節の可動域の改善
・筋力や柔軟性の維持・向上
・歩行や立ち座りなどの動作改善
・仕事やスポーツへの復帰

などを目指して治療を進めていきます。

たとえば同じ「膝が痛い」という症状でも、筋力が低下している方と、関節の動きが悪くなっている方では必要なリハビリが異なります。

痛みのある場所だけを見るのではなく、身体全体の動きや生活上の困りごとまで考えながら改善を目指していくことが、整形外科のリハビリテーションの特徴です。

整形外科のリハビリでは何をする?|主な治療内容

「整形外科のリハビリでは、実際に何をするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

整形外科のリハビリテーションでは、患者さんの症状や身体の状態、日常生活で困っていることなどを確認したうえで、必要な治療を組み合わせて進めていきます。

同じ腰痛や膝の痛みでも、関節の動きが悪くなっている方、筋力が低下している方、特定の動作で身体に負担がかかっている方など、状態は一人ひとり異なります。

そのため、すべての患者さんが同じ内容のリハビリを行うわけではありません。

■主に「運動療法」と「物理療法」がある

整形外科で行われるリハビリテーションには、大きく分けて「運動療法」と「物理療法」があります。

運動療法では、身体の状態に合わせて関節を動かしたり、筋力を高めたり、ストレッチを行ったりしながら身体機能の改善を目指します。

一方、物理療法では、温熱や電気などの物理的な刺激を利用して、痛みの軽減や血流の改善などを図ります。

症状によっては、これらを組み合わせながら治療を進めることもあります。

■身体の使い方や動作を確認することも大切

リハビリテーションでは、痛みのある部分だけを治療するとは限りません。

たとえば膝が痛い場合でも、歩き方や股関節の動き、下肢の筋力などが関係していることがあります。腰痛の場合にも、姿勢や身体の使い方によって腰への負担が大きくなっているケースがあります。

そのため、必要に応じて、

・立つ、座る、歩くなどの基本的な動作
・関節を動かせる範囲
・筋力や柔軟性
・姿勢や身体のバランス
・仕事やスポーツで行う動作

などを確認し、身体に負担がかかりにくい動き方を身につけていきます。

■目標によってリハビリの内容も変わる

リハビリテーションのゴールは、単に「痛みがなくなること」だけではありません。

「階段を楽に上り下りしたい」「仕事に復帰したい」「もう一度スポーツをしたい」「自分で買い物へ行けるようになりたい」など、患者さんによって目指す状態は異なります。

そのため、現在の身体機能だけでなく、日常生活や仕事、趣味なども踏まえながら治療を進めていくことが大切です。

整形外科のリハビリテーションでは、症状や身体の状態を確認しながら、運動療法や物理療法などを適切に取り入れ、その方が必要としている動作や生活への復帰を目指していきます。

運動療法とは?|身体を動かして機能改善を目指す

運動療法は、整形外科のリハビリテーションで行われる代表的な治療の一つです。

「運動」と聞くと、筋力トレーニングや激しい運動をイメージする方もいるかもしれません。しかし、リハビリテーションで行う運動療法は、単に筋肉を鍛えることが目的ではありません。

患者さんの症状や身体の状態を確認しながら、関節の動きや筋力、柔軟性、バランスなどの改善を目指して行います。

■運動療法ではどんなことをする?

運動療法の内容は、症状や疾患、身体機能によって異なります。

たとえば、主に次のような方法があります。

・関節を動かし、可動域の改善を目指す運動
・硬くなった筋肉などを伸ばすストレッチ
・低下した筋力を改善するためのトレーニング
・立つ、座る、歩くなどの動作練習
・バランス能力を高めるための運動
・仕事やスポーツへの復帰を想定した動作練習

四十肩・五十肩で腕を上げにくくなっている方であれば、肩関節の動きを改善するための運動を行うことがあります。

変形性膝関節症などで歩くことに不安がある方では、膝だけでなく股関節や下肢全体の筋力、歩き方などを確認しながらリハビリを進めていきます。

このように、同じ運動療法でも、患者さんによって行う内容はさまざまです。

■「痛いところだけ」を動かすわけではない

運動療法では、症状が出ている部分だけでなく、身体全体の状態を見ることも重要です。

たとえば腰痛がある場合、腰そのものだけでなく、股関節の動きや下肢の柔軟性、姿勢、筋力などが関係していることがあります。

膝の痛みでも、歩き方や身体のバランスによって膝への負担が大きくなっていることがあります。

そのため、痛みのある部分だけに注目するのではなく、その症状に関係している身体機能や動作を確認しながら改善を目指すことが運動療法では大切です。

■自己流で無理に運動しないことも大切

「リハビリならたくさん運動したほうが早く良くなる」と考える必要はありません。

痛みが強い状態で無理に運動したり、自分の状態に合わないトレーニングを続けたりすると、かえって症状が強くなることもあります。

反対に、痛みを恐れて身体をほとんど動かさない状態が続けば、筋力や柔軟性が低下してしまう場合もあります。

そのため、運動療法では症状や回復の段階に合わせて、運動の種類や強さ、回数などを調整することが重要です。

「どのくらい動かしてよいのかわからない」「自宅でどんな運動をすればよいのかわからない」という場合には、自己判断で無理をせず、医師や理学療法士などに相談しながら進めていきましょう。

物理療法とは?|温熱・電気などを用いた治療

整形外科のリハビリテーションでは、身体を動かす運動療法だけでなく、「物理療法」が行われることもあります。

物理療法とは、温熱や電気などの物理的な刺激を利用して、痛みの軽減や血流の改善、筋肉の緊張を和らげることなどを目的に行う治療です。

腰痛や肩・膝の痛み、筋肉のこわばりなど、症状や身体の状態に合わせて取り入れられます。

■物理療法にはどんなものがある?

医療機関によって導入している機器や治療内容は異なりますが、代表的なものには次のような方法があります。

【温熱療法】
患部を温めることで血流を促し、筋肉の緊張や痛みの軽減を図ります。慢性的な腰痛や肩周辺のこわばりなどに用いられることがあります。

【電気療法】
身体に電気刺激を与え、痛みの軽減や筋肉への刺激などを目的として行います。使用する機器によって刺激の方法や目的は異なります。

【牽引療法】
専用の機器を使用して首や腰を牽引する治療です。すべての症状に適しているわけではないため、身体の状態を確認したうえで必要に応じて行います。

このほかにも、医療機関によってさまざまな物理療法が用いられています。

■物理療法だけでなく身体を動かすことも重要

「電気を当ててもらえばリハビリは終わり」と思われることもありますが、物理療法はリハビリテーションを構成する治療方法の一つです。

たとえば、痛みが軽減しても、関節の動きが悪いままだったり、筋力が低下したままだったりすると、日常生活で身体を動かしにくい状態が続くことがあります。

そのため、必要に応じて物理療法で痛みなどの症状に対応しながら、運動療法によって関節の動きや筋力、身体の使い方の改善を目指していくことも大切です。

物理療法と運動療法のどちらを行うか、どのように組み合わせるかは、症状や疾患、回復の段階によって異なります。

整形外科のリハビリテーションでは、一つの治療方法だけに頼るのではなく、患者さんの状態や目標に合わせて必要な治療を選択していくことが重要です。

理学療法士は何をしてくれる?|一人ひとりに合わせたサポート

整形外科のリハビリテーションでは、医師の診断や指示のもと、理学療法士が患者さんの身体機能を確認しながらリハビリを行うことがあります。

理学療法士は、立つ・歩く・座るといった基本的な動作をはじめ、関節の動きや筋力、姿勢などを確認し、身体機能の維持・改善を支援する専門職です。

「膝が痛い」「腰が痛い」という同じ症状でも、身体の状態や生活環境は一人ひとり異なります。そのため、リハビリでは痛みのある場所だけでなく、実際の身体の動きまで確認することが大切です。

■身体の状態を確認してリハビリ内容を考える

たとえば膝の痛みがある方では、

・膝関節をどの程度曲げ伸ばしできるか
・下肢の筋力が低下していないか
・歩くときに膝へ負担がかかっていないか
・股関節や足首が十分に動いているか
・立ち上がりや階段など、どの動作で困っているか

といった点を確認します。

腰痛であれば、腰だけを見るのではなく、姿勢や股関節の動き、身体の柔軟性などを確認することもあります。

こうした評価をもとに、必要に応じてストレッチや筋力トレーニング、関節を動かす練習、歩行練習などを取り入れていきます。

■日常生活で困っている「動作」まで考える

理学療法士の役割は、医療機関の中で運動を行うことだけではありません。

「椅子から立ち上がると膝が痛い」「長時間座っていると腰がつらい」「腕が上がらず服を着替えにくい」など、日常生活で困っている具体的な動作を確認し、その方に合った身体の使い方を一緒に考えていきます。

仕事やスポーツへの復帰を目指している場合には、必要となる動作に合わせてリハビリ内容を調整することもあります。

また、自宅でも継続したほうがよい運動がある場合には、運動方法や注意点について指導を受けることもできます。

リハビリテーションでは、単に決められた運動を繰り返すのではなく、現在の身体の状態と「できるようになりたいこと」を確認しながら、その方に合わせて進めていくことが大切です。

痛みがあってもリハビリはできる?|始めるタイミングと注意点

「まだ痛みがあるのにリハビリを始めても大丈夫?」「痛みがなくなるまで安静にしたほうがいい?」と疑問に感じる方もいるでしょう。

リハビリテーションを始めるタイミングは、病気やけがの種類、症状の程度によって異なります。必ずしも痛みが完全になくなってから始めるわけではなく、身体の状態を確認しながら、無理のない範囲で進めていくことがあります。

■痛みがある=動かしてはいけない、とは限らない

腰や肩、膝などに痛みがあると、できるだけ動かさないほうがよいと考える方も少なくありません。

もちろん、けがをした直後や炎症が強い時期など、患部への負担を避けたほうがよい場合もあります。

一方で、必要以上に身体を動かさない状態が続くと、関節が硬くなったり、筋力が低下したりすることがあります。その結果、痛みが落ち着いたあとも「以前より身体を動かしにくい」と感じることがあります。

そのため大切なのは、安静か運動かを一律に決めるのではなく、現在の状態に合わせて判断することです。

■症状に合わせて内容や負荷を調整する

リハビリテーションでは、痛みを我慢して激しい運動を行うわけではありません。

症状が強い時期には、痛みの出にくい範囲で身体を動かしたり、負担の少ない運動から始めたりするなど、その時の状態に合わせて内容を調整します。

症状が落ち着いてきたら、関節を動かす範囲を広げたり、筋力トレーニングを取り入れたりしながら、段階的にできることを増やしていきます。

また、リハビリ中に痛みが強くなった場合や、新たなしびれ・違和感などが現れた場合には、そのまま無理を続けず、医師や理学療法士へ伝えることが大切です。

■自己判断で無理をしないことが大切

インターネットや動画などで、自宅でできるストレッチや筋力トレーニングを目にする機会も増えています。

しかし、同じ「腰痛」「膝痛」であっても原因や身体の状態は人によって異なるため、誰にでも同じ運動が適しているとは限りません。

リハビリテーションでは、現在の症状や身体機能を確認したうえで、その方に合わせて運動の種類や負荷を調整していきます。

痛みがあるからと必要以上に動くことを避けるのでも、早く治したいからと無理に運動するのでもなく、症状に合わせて適切に身体を動かしていくことが重要です。

リハビリはどのくらい通う?|頻度や期間の考え方

整形外科でリハビリを始めると、「週に何回通えばいい?」「どのくらいの期間続けるの?」と気になる方も多いでしょう。

リハビリテーションの頻度や期間は、すべての患者さんで同じではありません。病気やけがの種類、症状の程度、身体機能、治療の目標などによって異なります。

■リハビリの頻度は身体の状態によって異なる

たとえば、けがや手術後で関節の動きや筋力を取り戻していく必要がある方と、慢性的な腰痛に対して身体の使い方を改善していく方では、必要となるリハビリの内容や通院頻度も異なります。

また、同じ病気でも、

・痛みがどの程度あるか
・関節をどのくらい動かせるか
・筋力がどの程度低下しているか
・日常生活にどの程度支障があるか
・仕事やスポーツへの復帰を目指しているか

などによって治療計画は変わります。

そのため、「週○回通えば必ず良くなる」と一律に考えるのではなく、身体の状態や経過を確認しながら適切な頻度を検討していくことが大切です。

■「痛みが減ったら終わり」とは限らない

リハビリを続けて痛みが軽くなると、「もう通わなくても大丈夫」と感じることもあるでしょう。

しかし、痛みが軽減していても、関節の動きや筋力が十分に戻っていなかったり、身体に負担がかかりやすい動作が残っていたりすることがあります。

反対に、症状や身体機能が改善し、自宅での運動や日常生活の工夫によって状態を維持できるようになれば、通院頻度を調整したり、リハビリを終了したりすることもあります。

■目標を確認しながら進めていくことが大切

リハビリテーションでは、定期的に身体の状態や症状の変化を確認しながら、その時点で必要な治療を考えていきます。

「痛みを減らしたい」だけでなく、「階段を上れるようになりたい」「仕事へ復帰したい」「趣味のスポーツを再開したい」など、目標によっても必要な期間は変わります。

大切なのは、ただ長く通い続けることではなく、現在の状態と目標を確認しながら、必要なリハビリテーションを継続していくことです。

自宅での運動も大切?|日常生活で意識したいこと

整形外科でリハビリテーションを受けていると、「病院でリハビリをしているから、自宅では特に何もしなくていい?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、身体を動かすのはリハビリの時間だけではありません。

立ち上がる、歩く、階段を使う、仕事をする、家事をする。こうした毎日の動作も、身体の状態と深く関係しています。そのため、必要に応じて自宅での運動を続けたり、普段の身体の使い方を見直したりすることも大切です。

自宅での運動は「量」より「自分に合っているか」

自宅では、リハビリで教わったストレッチや筋力トレーニングなどを行うことがあります。

ここで注意したいのが、たくさん運動すれば、その分早く改善するとは限らないことです。

たとえば膝の痛みがある方と腰痛がある方では必要な運動は異なりますし、同じ膝の痛みでも、関節の動きや筋力によって適した内容は変わります。

「動画で見たから」「知人がこの運動で良くなったから」という理由だけで運動を増やすのではなく、現在の身体の状態に合った方法を続けていきましょう。

そしてもう一つ意識したいのが、普段の動作です。

長時間座りっぱなしになっていないか。
重い物を持つときに腰だけを曲げていないか。
痛みをかばって不自然な歩き方になっていないか。

こうした何気ない身体の使い方を見直すことも、リハビリテーションの一部といえます。

医療機関で身体の動かし方を確認しても、普段の生活で元の動きに戻ってしまえば、身体への負担が続くことがあります。リハビリで学んだことを、実際の生活の中で少しずつ取り入れていくことが大切です。

また、運動中に強い痛みが出る、以前より症状が悪化する、新たなしびれが現れるといった場合には、無理に続けず医師や理学療法士へ相談しましょう。

リハビリは「病院にいる時間だけ行うもの」ではありません。自宅での運動や毎日の身体の使い方まで含めて、自分の生活に無理なく取り入れていくことが大切です。

まとめ|痛みや動かしにくさで困ったら整形外科へ

整形外科のリハビリテーションは、けがや手術後の機能回復だけを目的としたものではありません。

腰痛や首の痛み、肩・膝などの関節痛、四十肩・五十肩、変形性膝関節症、椎間板ヘルニアなど、さまざまな症状や疾患に対して行われます。

リハビリというと、「電気を当てる」「マッサージを受ける」「筋力トレーニングをする」といったイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし実際には、現在の痛みや関節の動き、筋力、柔軟性、姿勢、歩き方などを確認しながら、日常生活で困っていることの改善を目指していくことが大切です。

たとえば、

「痛くて階段の上り下りがつらい」
「肩が上がらず着替えにくい」
「腰痛のため長時間仕事をするのがつらい」
「けがをする前のようにスポーツをしたい」

など、患者さんによって困っていることや目標は異なります。

そのため、同じ病気であっても必要なリハビリテーションが同じとは限りません。

リハビリは「身体を動かせるようにする」ための治療

リハビリテーションでは、運動療法によって関節の動きや筋力、柔軟性などの改善を目指したり、必要に応じて温熱療法や電気療法などの物理療法を取り入れたりします。

また、理学療法士によるリハビリでは、痛みのある場所だけでなく、身体全体の動きや姿勢、歩き方などを確認することもあります。

重要なのは、単に「痛みを取ること」だけをゴールにしないことです。

痛みが軽くなっても、筋力が十分に戻っていなかったり、身体に負担がかかる動き方が残っていたりすれば、日常生活で困る場面が続くことがあります。

そのため、現在の身体の状態を確認しながら、立つ・歩く・階段を使う・仕事をする・スポーツをするといった、実際の生活に必要な動作へつなげていくことが大切です。

「年齢のせい」「いつもの痛み」と我慢しないことも大切

腰や膝、肩などの痛みが続いていても、「年齢のせいだから仕方がない」「いつものことだから」と我慢してしまう方もいます。

しかし、痛みや動かしにくさにはさまざまな原因があり、必要な治療も身体の状態によって異なります。

また、痛みを避けて身体を動かさない状態が長く続けば、関節の動く範囲が狭くなったり、筋力が低下したりすることもあります。

反対に、早く改善したいからと自己流で無理な運動を続けることも適切とは限りません。

「どのくらい動かしていいのかわからない」「以前より歩きにくくなった」「痛みのため仕事や家事に支障が出ている」といった場合には、一度整形外科で身体の状態を確認することも大切です。

リハビリテーションは、ただ決められた運動を繰り返すものではありません。

現在の症状と身体機能を確認し、「今できないことを、少しずつできるようにしていく」ことを目指す治療の一つです。

痛みや動かしにくさによって日常生活で困っていることがある方は、症状を我慢し続けず、整形外科へ相談してみましょう。

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